井上勇夫税理士事務所
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会計『貸借対照表は経営者の顔 社長自身が説明できますか?②』について
2019年6月6日  Category:税務・会計・その他
Category:税務・会計・その他
2019年6月6日

みなさん、こんにちは。奈良県生駒市の井上勇夫税理士事務所 税理士いのうえ君です。
今日は6月6日(木)です。
昨日のブログは、『会計「貸借対照表は経営者の顔 社長自身が説明できますか?①」』について書きました。
今日のブログは、その続きを書きます。

貸借対照表の前期比較によって、資産や負債に大きな増減が見られた場合、経営者がその理由を把握し利害関係者(金融機関・取引先等)からの質問に対して自ら説明できなければなりません。その中でも貸借対照表は経営者の数値管理能力を問われることになるでしょう。貸借対照表科目の増減の要因について考えます。

④買掛金の増減要因
売上が伸びると、仕入も増加し買掛金の残高も増加します。買入皆無回転機関が短期化している場合、支払サイトの短期化や現金仕入の増加が要因となり資金繰りが苦しくなることが予想されますので今後の資金需要についての説明が必要になります。

⑤借入金の増減要因
借入金残高が増えている場合、短期借入金(流動負債)の増加は売掛金や在庫の増加による運転資金の借入れなのか、長期借入金の増加は設備投資によるものなのか等、正しく把握して返済の見通しを説明できるといいでしょう。

⑥現金預金の増減
過去からの利益の蓄積や損失の累積は、最終的には現金預金の増減に集約されますので、経営の本質は投下資本の回収です。利益が現金で回収されていることを確認しなければなりません。

損益計算書が一定期間(1ヶ月間や1事業年度)のすべての収益と費用の対比から利益を表示して経営成績を表すのに対して、貸借対照表は創業から現在までの積み重ねが数値で表されており、会社の体質、経営者の価値観や考え方が見えるとされ「経営者の顔」ともいわれています。

以上、2日間に渡って書きましたが、貸借対照表は会社全体の価値を表すものであり、経営者自身の考え方を示すものですので、経営者の皆様は数値管理能力を身につけましょう。

【出典】TKC事務所通信  2019年6月号より